JAWS-UGが生きる原動力を与えてくれた

2022年9月にプレオープンする街中のコミュニティワークスペース「SOU(ソウ)」。浜松市内で複数のコワーキングスペースを運営する株式会社デクシィが新しく始めるこの場所は、「好きと出会う」をテーマに、イベントや勉強会などの開催しています。

今回はそんなSOUでイベンターをしている、JAWS-UGの浜松支部の小木さんと松井さんにコミュニティが人生において大事な役割を果たしている理由を伺いました。

プロフィール

小木 悠斗さん

浜松在住。名古屋の株式会社クラッソーネに所属。浜松からリモートワークで仕事をしている。2011年にJAWS-UG浜松の立ち上げを行ってから、今に至るまで運営を続けている。浜松市版コロナ対策サイトの運営もしている。Twitter

松井 英俊さん

浜松在住。東京の株式会社スタートアップテクノロジーに所属。浜松からリモートワークで仕事をしているプログラマー。2019年に初めてJAWS-UG浜松に参加。現在は運営者の一人。Twitter

JAWS-UG浜松

Amazon Web Servicesのユーザーグループである、JAWS-UGの浜松支部。2011年11月設立。AWSについての理解・学習をするためのコミュニティですが、AWSに限らずクラウドに関して知りたい・学びたい、という方が参加するコミュニティ。

目次

JAWS-UG浜松を立ち上げたきっかけ

小木さん:JAWS-UG浜松を立ち上げたきっかけは、AWSが開催していた勉強会に参加したことです。AWSがユーザーコミュニティを作って、サービスを全国に広げるタイミングで、静岡市でベンダーを集めて勉強会を行っていました。全国にJAWS-UGが10数支部しかなかった頃ですね。

そこに僕も参加していて、加藤さんという兄貴分みたいな方と知り合いました。浜松にもJAWS-UGがあってもいいよねということで、浜松に支部を一緒に立ち上げたというのが経緯です。

初回のイベントはアクトシティの研修センターで開催して、30人ほど参加してくれていたのではないでしょうか。それから途中イベントが止まってしまったこともあるのですが、今まで僕が中心となって運営してきました。

松井さん:私が小木さんに出会ったのが、2019年ごろ。技術コミュニティで知り合いましたよね。その時に、小木さんからAWSの勉強会に誘われて行ってみたのが始まりです。私自身は、2017年に東京のスタートアップにいたころAWSを触っていたのですが、転職した浜松の会社では物理的なサーバーを使っていまして。ちょうどクラウドやりたくて、小木さんに誘われて行ってみました。

小木さん:ふらっと現れましたよね。第一印象は、馴れ馴れしいなって思っていました。(笑)

松井さん:(笑)。初めて浜松の技術コミュニティに参加したときは、衝撃を受けました。浜松にこんなことやっている人がいるんだって。技術系コミュニティは、東京一極集中のイメージがあったからです。浜松って思っている以上にコミュニティが活発なんですよ。

小木さん:そうですよね。JAWS-UG浜松は今年で11年目ですが、10年以上の歴史があるITコミュニティが複数あります。そういう意味では、活発だと思います。

松井さん:10年やっていても、新しい人が参加しやすい環境ですよね。思うのは、小木さんがしっかり手綱を握って運営してくれているので、初めてでも馴染みやすいです。統制がとられていて、コミュニティにありがちな身内感が出ないようにコントロールされています。初めて参加して変なツッコミをされたら、萎縮しちゃうじゃないですか。そういうことがありません。

会社でできないことを、コミュニティで実践する

松井さん:会社だとできないことが、コミュニティでできるというのは大きいですね。技術的なことって、興味でインプットするのが10あったとして、仕事で使えるのは1か2くらいなんです。

小木さん:学んだことを実践するのが、コミュニティですね。たとえば、会社がクラウドを使っていなかったら、学んでも実践する場所がありませんよね。でも、ここなら興味ベースで学んだことを実践できる環境が用意されているんです。コロナ禍では、浜松市のテイクアウトサイトやコロナ対策サイトをコミュニティメンバーで作りました。会社では使わないような技術をアウトプットする場所なんです。

松井さん:新しい技術に対して、調べて学んでいく姿勢って、技術者にとって最も大事なスキルだと思っていて。僕らも転職した時に、使ったことない技術に不安を感じますが、やったことないものをキャッチアップしていけるかどうかが重要だったりします。その練習になっているかなって。コミュニティで勉強したり、使ったりするのが。

小木さん:おもしろいのが、僕よりもっと年上で管理職をやっている方が「クラウドのことわからないんだけど」と突然来て。色々話しているうちに、気がついたら自分の会社の工場をIoT化、データをクラウドに保存して見える化していました(笑)。キャリア的には上の方なんですけど、すごいなって思います。

能動的に学び続ける人になるためには?

小木さん:20歳中ばごろ、外注として途中から参加したプログラマーの方が長年悩まされていた開発プロセスを一気に効率化してくれたんです。もちろん、社内には彼より経験豊富な人がたくさん居たのですが…。それを見て、社内にこもっているのはまずいかなと危機感を覚えました。外を見ないとと。そこから、勉強会やコミュニティに顔を出すようになって、JAWS-UG浜松の設立につながります。

松井さん:僕の場合は、技術的なバックグランドがある人と話すと楽しいというのが大きいですね。トレンドをキャッチして、勉強してというのが純粋に楽しいんです。もう一つは、キャリア的な課題を感じていて参加するというのがあります。横のつながりが作れて、会社ではできない経験もできて。コロナの最初の頃、飲食店から頼まれてサイトを作って、浜松市のサイトに掲載してもらうという経験もできました。メディアの取材を受けたり、AWSの公式サイトに記事を寄稿したりすることもありました。2〜3年やってきたものがキャリアにつながっていると思います。あとは、社内に友達がいなかったこともコミュニティ参加した理由かもしれません。

小木さん:(笑)

コミュニティに救われた

小木さん:20代の頃はあまり深くキャリアのことを考えていませんでしたが、30歳手前くらいで悩み始めました。居酒屋で会社の愚痴を言っているのって不健康だなと気づいたんです。

当時、SEとして製造業の基幹システムを作っていたのですが、Webをやりたいなと漠然と思っていたんです。同じプログラミングと言っても、全く違う業種で転職は簡単ではありません。でも、JAWS-UG浜松を運営していたことで、クラウドを触れるようになっていました。あとはコミュニティにいることで横のつながりができて、転職のハードルも下がっていました。

もし当時の自分のようにキャリアに悩んでいる人がいれば、顔を出してみるのもいいのではと思います。そんな新しい可能性を探している人たちのために、僕はこのコミュニティを続けていきたいんです。だからこそ、継続的にイベントを開催することが大事だと思っています。

SOUでやりたいこと

小木さん:直近、勉強会で使いたいと思っています。浜松で設備が整った場所がほとんどないんです。特にネットワークやプロジェクターや電源があるといいなと。ありがたいというか本当に楽しみです。

あとは、浜松の技術系のコミュニティの人たちと集まって何かできたら。一時期、10以上のコミュニティが浜松にあったんですよ。クラウド、Androidアプリ、Kintone、Rubyなどなど、全てのコミュニティが集まってイベントをするとおもしろそうですよね。

僕は加藤さんとの出会いから、人生がいい意味で予測不可能なところに動いていきました。コミュニティに救われたと恩を感じています。だから、次は昔の僕と同じように悩んでいる人たちが変わるきっかけになるような場として、継続していくというのが一番です。大きくしたいわけではなく、ふらっと気軽に来れる場所として残していきたいですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次