仕事外の成功体験は人生の糧になる

2022年9月にプレオープンする街中のコミュニティワークスペース「SOU(ソウ)」。浜松市内で複数のコワーキングスペースを運営する株式会社デクシィが新しく始めるこの場所は、「好きと出会う」をテーマに、イベントや勉強会などの開催を予定しています。

なぜ最前線で働く場所を作ってきたDexiが、人の集まる場所を再定義するのか。

今回、代表である杉田さんに、SOUの立ち上げ経緯やサルサに熱中して学んだことを伺いながら、「好きがある生き方」を探っていきます。

プロフィール

株式会社デクシィ 代表取締役 杉田策弘

浜松市出身。東京のオフィス家具の会社に勤めたあと、28歳で家業を継ぐために浜松にUターン。サルサに熱中し、DJやイベントの企画を始める。現在、株式会社デクシィで、オフィスデザイン、コワーキングスペースの運営を行い、2022年9月より浜松の街中にコミュニティワークスペース「SOU」を立ち上げる。

目次

SOUを立ち上げた経緯

リノベーションスクールの企業版に出て、今の物件に出会ったのが理由です。最初は軽い気持ちで、趣味のサルサイベントを企画したいと考えていましたが、もう少し公共性が必要だよねと。そこで、人が集まれる場所として、SOUを企画しました。

話が少しそれてしまいますが、コロナ禍でオープンしたDexi板屋店は、リモートワークや働きやすさに特化した場所として設計しましたが、その反面、場所としての楽しさが足りないなと感じていました。有玉店にもイベントやセミナーをするような大勢の人が集まれる場所はありません。

働きやすい環境を追求してきた反面、気軽に人が集まる場所がなくなっているなと。そこで、板屋店の地下に働く人たちが気軽に集まれる場所である「SOU」を作ることにしました。

加えて、浜松にもコワーキングスペースやインキュベート施設が増えてきている中で、私たちの次の一手を模索していた時期でした。

どのような場所にしたいですか?

イベンターさんと談笑

地下は、間口を広げて楽しい場所にしたいと思っています。ベンチャーコミュニティに行くと、その熱量にいつも圧倒され、いい刺激を受けるのですが、全ての人が熱量の高いコミュニティに参加できるわけではない気がします。もっとゆるく、趣味や自分の好きなことで繋がれる場所が浜松には足りていないのではと思いました。

板屋店の中に交流できる場所を作るのもありですが、しっかり働きたい人と遊びを仕事に取り入れたい人では場所を分けたほうがいいような気がしています。SOUは働く全ての人たちに開かれた間口として、板屋店や有玉店は仕事に集中したい人が行くような場所として切り分けて考えています。

なぜ今の時代に、交流や遊びが大事なのか

今まで、働く環境を整えることが、働く全ての人たちへの価値提供だと思っていました。でも、新しいものを生み出していく人たちは、刺激やアイデアを求めて交流できる場所に惹かれるんですよね。

だから、SOUでは、イベントや交流ができることを主軸に置くつもりです。

場所を貸すのではなく、イベンターを応援できる場所にしたいんです。仕事は関係なく、仕事を超越して活動している人たちの熱量が集まる場所を見たい。仕事を超えた仲間づくりをしている人たちは幸せそうですし、ジワジワといい人たちが集まる場所として育てていきたいですね。

サルサに熱中して学んだこと

サルサレッスンに参加する杉田

僕自身も東京で働いて、家業が大変だった28歳のころに浜松に戻ってきました。

地元ではありますが、仲の良かったメンバーは地元を出ていたりして、何か熱中できるものを探していたら、幼馴染にサルサのイベントに誘われました。最初は女の子に出会えるという下心があって通っていたのですが、踊ってみたら、全く踊れなくて。悔しくなって、そこから仕事そっちのけでサルサにのめり込んでいきました。

当時、親の会社は従業員5人ほどの小さい会社で、僕の同年代の従業員もいません。自分のやるべき仕事はやっていましたが、どこかおもしろくなくて。親の会社を継ぐという気構えがそもそも足りていなかったのもあります。

そんな時に出会ったサルサ。熱量を向ける先を探していたタイミングと重なって、28〜35歳くらいまで熱中しました。

ダンスを好きになったきっかけは?

ダンス経験はなかったのですが、好きだったんですよ。小学校二年生の頃に、先生にダンスを褒められたことが、ずっと心の中にあって。ダンスをやりたいという情熱が心の奥にあったんでしょう。だから直接的なきっかけは友人にサルサに誘われたことですが、元を辿ると小学生のころなんだろうなと思いますね。

実際、サルサは上達すればするほど楽しくなって、歯止めが効かなくなりました(笑)。浜松だけに止まらず、全国各地に躍りに行って、DJをやり始めたり、自分でイベントを開催するようになっていきました。周りの知り合いを集めて、浜松にないイベントを積極的に企画したりして、仕事よりも楽しくなっていましたね(笑)。

今思えば、物事が順調に進んでいるときほど、楽しいことってありませんよね。踊りが上手くなれば楽しいし、イベントがうまくいけば次もやりたくなる。

逆にこれを仕事に置き換えたとき、仕事がいいサイクルで回っている人って、どれだけいるのでしょうか?売り上げが伸びたり、新規事業がうまく行っている人って、そこまで多くないんじゃないかと。このいいスパイラルに入っていく大事さは、実際に経験しないとわかりません。僕が仕事以外でスパイラルを経験できたように、SOUが誰かにとってのそうした場所になるといいなと思います。多種多様なステージが用意されていて、チャンスに溢れている場所です。

SOUはきっかけを掴む場所に

今の時代、淡々とやるだけの仕事の価値はこれから一気に落ちていくと思います。逆に、新しいものやことを作れる人たちは、希少価値がどんどん高まっていくはずです。新しい事業を会社で始めるとき、誰が適任だろうか?そのとき、自分の名前が一番最初に上がってくるだろうか?

新しいアイデアに対して、「それ楽しそうですね」と言える気持ち。チャレンジする姿勢がある人は、チャンスも掴めるし、いい未来を描けていけるのではないでしょうか。

サルサを始めたのは、mixiやブログが出てきた時代。ネットで広報をしていたので、活用方法も勉強になりました。新しいことをやり続けていく中で、その時は浜松のサルサに足りないものは何かなって、そうした視点が今の会社の経営に役立っているかなと思いますね。サルサに熱中することで、新しい挑戦に対してハードルが確実に下がりました。仕事から逃げるように始めたサルサの経験が、今経営に生かされているなんて、当時は想像もしていませんでしたよ。

だから、SOUはそうした新しいきっかけを見つけられる場所として、これから運営をしていきたいと思っています。イベントを開催したい方、好きを見つけたい方、SOUでお待ちしています。

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